ノイズ対策のために使用するフィルタも、ただフィルタを使用するだけでは想定したノイズ対策効果を得ることができません。 上記の例では、フィルタを使ってノイズを除去しようとしていますが、プリント基板上のフィルタに入る前の配線と出た後の配線でパターンが接近しています。このようにフィルタの前後のパターンが近接するとせっかくフィルタでノイズが除去できても、また拾ってしまうことに繋がります。
プリント基板上でフィルタを使用する際には、上記のようにフィルタに入る前と出た後のパターンの距離を十分に取るようにすることが重要です。この距離が十分に取れていないと、せっかくフィルタで想定したノイズを除去できても、フィルタを出た後のパターンが再度ノイズを拾ってしまうことに繋がります。例えばデジタル信号でしたら0.15mmが一般的かと思いますので、3倍の0.5mm程度の離して頂ければと思います。
プリント基板上ではノイズ対策用の様々な部品が使用されますが、ただ部品を使用するだけでは想定したノイズ除去効果を得ることはできません。 特にプリント基板上に実装するチップタイプのノイズ除去用の部品については、除去する前と除去した後のパターンが接近しないように、部品配置やパターン設計を行なう必要があります。