多層板で使用されるビルドアップ基板では、基板を貫通しないビアも使用されます。貫通しない部分では配線を通すことができる為、多くの配線を行うことができます。
上記の例では、L2とL5がGND層ですが赤丸部分にGNDビアがありません。このような場合、下層へのGNDまで迂回したり、下層にはビアがある為インピーダンスの違いでGNDが安定せずノイズに弱くなってしまいます。
ノイズを低減させるためには、GNDを迂回させない、インピーダンスを安定させるなど対策する必要があります。上記の様にGNDが迂回しないようにL2からL3部分にGNDビアを配置し、上層から下層へ短い距離で繋がるようにします。
また、上層と下層のGND接続が同じようになる為、インピーダンスも安定します。各層にGNDビアを配置することで、上層から下層へ短い距離で繋げることができ、ノイズに強くなります。
ビルドアップ基板など貫通しないビアを使用する基板は、配線数の多い場合などに使用されます。配線数が多いために、GNDビアが減らされていることがあり、GNDが迂回して長くなったり、インピーダンスが安定しないことがあります。GNDビアが少なくならないように考慮して設計することがノイズ対策につながります。