プリント基版の設計段階から行うノイズ対策

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プリント基板設計のポイント

発熱を考慮したパターン幅設定のポイント

電流値を考慮して銅箔厚、パターン幅を検討する

銅箔厚が35[um]の基板において、基板の温度上昇を10[℃]以内に抑えるための条件として、パターン幅1.0[mm]の配線に流せる電流値の目安は1.0[A]となっています。

パターン幅1.0[mm]の配線には1.0[A]以上の電流を流すことも可能ですが、基板の温度上昇やパターンの断線などの原因となる場合があります。
仮に基板の温度上昇を20[℃]以内に抑えるための条件とした場合、パターン幅1.0[mm]の配線には約3.0[A]程度流すことができるようです。

 

パターン幅が十分に確保できない場合は銅箔厚を厚くするなどパターン幅(横方向)ではなく、厚み方向(縦方向)で電流値に対するパターン幅、銅箔厚を決定してくこともできます。
今回は銅箔厚を厚くした場合のパターンに流せる電流値やその他の制約事項に関してご紹介します。

銅箔厚を35[um]から70[um]にした場合、パターン幅1.0[mm]の配線に流せる電流値の目安は1.0[A]から2.0[A]に倍増します。
1.0[A]から2.0[A]に倍増した理由ですが、銅箔厚が厚くなったことで、配線の断面積が元の2倍になったからです。しかし、銅箔厚を厚くすることは電流許容量を稼ぐためには良い方法ですが、決して良い事ばかりではありません。

銅箔厚を35[um]から70[um]にした場合、基板設計ルールの最小パターン幅、最小パターン間隔の値が大きくなってしまいます。
銅箔厚35[um]の基板の最小パターン幅、最小パターン間隔は一般的に両者とも0.15[mm]程度となりますが、
銅箔厚70[um]の基板の最小パターン幅、最小パターン間隔は一般的に両者とも0.25[mm]程度となります。

 

銅箔厚70[um]の基板の最小パターン幅、最小パターン間隔は一般的に両者とも0.25[mm]程度になるということですが、配線自体の最小パターン幅、最小パターン間隔は、それほど影響はありませんが、部品のランドサイズ、ランドとランドの間隔に関しては注意が必要となります。
最小パターン幅、最小パターン間隔が0.25[mm]程度になるとランドとランドの間隔が最小0.25[mm]、部品ランドの幅が最小0.25[mm]となります。

 

今回ご紹介した事例をもとに、基板の温度上昇を10[℃]以内に抑えるための条件で、
各銅箔厚の基板のパターン幅1[mm]の配線に流せる電流値の目安は単純計算した場合の上記のような計算結果となります。

最小パターン幅、最小パターン間隔も銅箔厚が厚くなるほど値が大きくなります。
端子間隔0.5[mm]ピッチのICとパワーブロックを混在させるような基板は外層銅箔厚は70[um]程度が限度となると思われます。

※あくまで単純な理屈での計算結果なので実際に上記の電流値を許容する訳ではありません。
※製作する基板の銅箔の仕様で流せる電流量、最小パターン幅、最小パターン間隔が異なりますのでご注意ください。

 

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