設計シミュレーション

伝送線路

ダンピング抵抗の位置による波形の違い

今回はダンピング抵抗の位置(距離)の違いによる波形をシミュレーションで確認してみます。
回路図段階でのシミュレーション(プリシミュレーション)で行います。
抵抗は送信端側と受信端側と変えて取付け、22Ωと56Ωの波形で確認してみます。(抵抗は送信端から5mmと50mmの位置で確認)

 

●ダンピング抵抗が送信端側に近い場合[22Ω]

 

●ダンピング抵抗が送信端から遠く、受信端側に近い場合[22Ω]

 

●ダンピング抵抗が送信端側に近い場合[56Ω]

 

●ダンピング抵抗が送信端から遠く、受信端側に近い場合[56Ω]

 

上記の事から送信端側に近いほうがオーバーシュートが小さなことが分かります。
基板設計時にはダンピング抵抗を送信端近くに配置できない場合や受信端側に配置してしまうことも考えられます。
デバイス出力から離れるとオーバーシュートが大きくなったり、ノイズ低減効果が薄れたりしますので近くに配置する事が大切です。
シミュレーションでは基板設計前にも配置位置や最適な値を確認する事が出来ます。
オーバーシュートはノイズやクロストークの原因、EMIの悪化要因になります。

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