電気機器は電気によって動作します。
外部から電子回路にノイズが侵入し、悪影響を与えるのがEMS障害です。
ノイズの侵入で発生する障害は大きく分けて2つに別れます。
①破壊
・ノイズが侵入し破壊される。
例)静電気による短絡破壊。
例)雷の影響で電源ユニットが壊れる。
・ノイズを増幅した回路が破壊される。
例)音響アンプやスピーカーの破壊。
②誤動作
・侵入した電荷・電波の影響で電気回路が一時的に機能停止する。
例)シャーシに触れると静電気で外部接続USBハードディスクが一時的にアクセス不能になる。
例)電子レンジに近寄るとBluetooth機器が通信不能になる。
例)掃除機を動作させると周辺機器が再起動する。
・侵入した電荷・電波の影響で電気回路が誤動作する。
例)メモリや時計のデータが化けたりクリアされる。
上記の例は、どの現象も日常的に体験していると思います。
だからと言って、身の回りの電化製品がEMS対策を怠っているわけでは有りません。
電気機器は電気で動いている以上、外来ノイズ(電気)が加われば必ず不具合が起こる危険をはらんでいます。
外来ノイズに何処まで対処すれば製品として機能するかを見極めることが、EMS対策です。
即ち、EMS対策は元より黒白はっきり決着が着く性質ではありません。