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低誘電正接

低誘電正接

低誘電正接とは、誘電正接が低いこと。

誘電正接は、誘電体に交流電場が加わった際にエネルギーの一部が熱となる比率を数値で表したもので、「低誘電正接」はその数値が低いものになります。
誘電正接は、絶縁体としての性能を評価する基準になり、「タンジェントデルタ」、もしくは「タンデルタ」や「タンデル」とも呼ばれます。

誘電率は、誘電体に電場を加えた時、電荷の大きさを表す値になります。
つまり、分極のしやすさの指標ともいえるでしょう。この誘電率が高いほど電荷が大きくなるので、交流電場を加えた際、交流電流は大きくなります。

つまり、誘電正接がゼロでなければ、誘電率が高くなるに伴って損失が大きくなるといえます。誘電率が低いものほど絶縁体に貯められる静電エネルギーの量が小さくなり、絶縁性に優れているといえます。

誘電体に電場を加えた時、一部の電気エネルギーが熱エネルギーに変わってしまうことを誘電損、または誘電損失といいこの時の電気エネルギー損失の目安として、誘電正接が使われます。

つまり、誘電正接が大きい材料ほど誘電損が大きくなります。そのため、電気エネルギー損失がゼロで、低誘電正接である絶縁体が理想といえます。誘電損失を小さくするために低誘電正接が求められます。

誘電正接は、コンデンサーなど高周波の電気部品の重要な特性で、誘電損によって起こる温度上昇は「絶縁性の低下」や「電子回路の不具合」を引き起こす原因となるため注意が必要です。このことからも低誘電正接の材料が求められるといえます。

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