ノイズ対策の用語集

用語集

沿面距離

沿面距離

沿面距離とは、二つの導電体の間にある「絶縁体の表面に沿った最短距離」のこと。

英語ではcreepage distanceと表記します。
電気を設計する時、絶縁物で隔離せず電気の絶縁をするには絶縁の設計が必須です。
絶縁方法には、絶縁体で導電部を保護する方法があります。または「絶縁距離を取る」という方法も有効です。

この「絶縁距離」を決めるのに欠かせないのが「沿面距離」と「空間距離」の二つとなります。「空間距離」は、二つの導電体の間にある「空間を通る最短距離」を指し、英語ではclearanceと表記します。

電気の絶縁に必須となる「絶縁距離」は、絶縁の強度、過電圧の大きさ、汚染度、耐トラッキング性など様々な要因に影響されます。また、「空間距離」は標高での補正が必要な時があります。

一方で、「沿面距離」は絶縁体の表面に沿って測定するため、出っ張りやくぼみなどがある場合も沿うように距離を測ります。

つまり、空気距離と違い、出っ張りやくぼみの分だけ絶縁距離が長くなります。なお、くぼみが1ミリより小さい場合は特に考慮しません。

高電圧を取り扱うプリント基板では、限られたスペースの中で沿面距離を広げるのに基板上にスリットを用いることもあります。

安全規格IEC62368-1における沿面距離を求める際、最小沿面距離の表を用いて算出します。
プリント基板で広く使用されるFR-4は材料グループⅢaに該当するので、たとえば、実効値動作電圧が125ボルトだった場合、汚染度2の材料グループIIIaでは沿面距離は1.5mm必要となります。

その他ノイズ対策に役立つ用語はこちらからご覧ください↓
https://www.noise-counterplan.com/glossary/

シミュレーションデモ

ノイズ対策ハンドブック無料プレゼント!

このサイトは、ノイズに強いプリント基板を設計・開発する技術者のためのサイトです。

用語集一覧に戻る

ノイズ対策チャンネル