ソルダレジスト
ソルダレジストとは、プリント基板の銅配線パターンを覆う塗膜またはフィルム状の保護材のこと。
ソルダレジストは、英語のsolder(はんだ)とresist(抵抗、防ぐ)という語から来ており、「はんだを不必要な箇所に付着させない」ための処理材料という意味を表しています。
ソルダレジストが果たす主要な役割は、大きく分けて3つあります。
1.部品実装時にはんだブリッジ(近接するランド・パッド間で、はんだが橋渡ししてしまう現象)を防止する。
2.湿気・埃・熱など環境ストレスから銅箔パターンを保護し、腐食・劣化・ショートリスクを低減する。
3.パターン間の絶縁信頼性を維持し、例えばマイグレーション(イオン移動による銅パターンの伸長・ショート)などのトラブルを未然に防ぐ。
また、ソルダレジストの種類や素材・施工方法も様々です。例えば、液状エポキシ樹脂を塗布して加熱硬化させるタイプ、感光性インクを紫外線露光・現像してパターンを開口するタイプ、さらにはフィルム状のソルダレジストを貼付して処理する方式などがあります。
多くの場合、基板表面に見える緑色の塗膜がソルダレジストです。なぜ緑色が多いかというと「目視検査時に見やすい」「汎用インクとして流通量が多くコスト面でも有利」などが理由とされています。もちろん黒・赤・白・紫など他の色も使用されることがあります。
実務上、「基板設計時・製造発注時」においてソルダレジストの仕様(色、開口ランドとのクリアランス、耐熱性・耐湿性・密着性など)を明確にすることは、製品の信頼性・製造性を高める上で不可欠です。ソルダレジストを単なる「緑色の膜」と捉えず、基板性能に直結する重要な機能材料として理解することが、品質とコスト両面での配慮につながります。
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