ビルドアップ基板
ビルドアップ基板とは、多層プリント基板の一種で、配線層を追加していく際にビルドアップ工法を用いて作られる基板のこと
ビルドアップ基板は、英語でbuild-up PCBと表記されます。build-upは「層を重ねる、積み上げる」という意味を持ち、ビルドアップ基板における製造プロセスで、層を順に積み上げていく工法を表しています。また、ビルドアップ基板はHDI(High Density Interconnect)基板とも呼ばれます。
ビルドアップ基板では、コア層と呼ばれる貫通基板にプリプレグと銅箔で積層されて作られます。この技術は、スマートフォンやタブレット、ウェラブルデバイスなど、小型で高性能な製品を支える重要な役割を果たしています。
ビルドアップ基板の最大の特徴は、非常に細かい配線と高密度な回路設計が可能な点です。従来の多層基板では、配線層間の接続にドリルで開けたスルーホールを使用していましたが、ビルドアップ基板ではレーザービアと呼ばれる微細な穴を形成します。
これにより、部品間の接続距離を短縮し、信号の高速化やノイズの低減が実現します。さらに、絶縁層や配線性を積層していくプロセスを繰り返すことで、複雑な回路構造を小さなスペースに収めることができます。
一方で、ビルドアップ基板のデメリットとしては、製造コストが高いことと製造プロセスが複雑なことが挙げられます。
高精度な加工設備やプロセスが必要であり、量産する際には製造効率を考慮しなければなりません。また、層数が増えるほど製造の難易度も上がるため、慎重な設計が求められます。
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