6:銅箔厚を厚くする方法A 前回は、 大電流基板を設計するポイントとして 【銅箔厚を厚くする】方法のメリットをご紹介しました。 今回は、【銅箔厚を厚くする】方法のデメリットをご紹介します。 銅箔厚を厚くするメリットは、 大電流経路でも比較的小さなパターン幅で設計することができること でしたが、デメリットとしてポイントになることが基板のL/Sが普通の 基板より大きくなってしまうことです。 例えば、 普通の銅箔厚さ35[um]の基板では L/S=0.15[mm]/0.15[mm]で設計、製造出来た基板でも、 大電流基板として銅箔厚さ300[um]の基板では、 L/S=0.6[mm]/0.6[mm]まで大きくなってしまいます。 (基板を製造するメーカーごとで異なるので基板を設計する際、 注意が必要な部分となります) L/S=0.6[mm]/0.6[mm]まで大きくなってしまうと、 単純に0.6[mm]×0.6[mm]以下の部品を搭載するパッドや、 パッドとパッドの間隔が0.6[mm]以下のパッドが設計できなく なりますので、使用する部品の選定が重要となってきます。 弊社で実際に設計した大電流基板の設計最中でも 回路設計者が1608サイズのチップ部品を当初選定していましたが、 このL/Sの制約の都合上2012サイズのチップ部品へ再選定して もらったことがあります。 また、部品選定で一番注意が必要な部品はIC部品です。 普通の信号伝送用の基板の設計と同じイメージでIC部品を 選定してしまうとL/Sの制約で部品搭載用パッドの設計が出来ず、 部品搭載NGとなるケースがあります。 |
