大電流関係

◆大電流基板の選定のポイント | ノイズ対策.com

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◆大電流基板の選定のポイント

このコラムでは、大電流基板について投稿をしていきたいと思います。

はじめに大電流基板と普通の基板の違いを簡単にご紹介した後、
大電流基板における基板仕様、部品選定、レイアウトのポイント等を
ご紹介していきたいと思います。

24.シルク印刷について| ノイズ対策.com

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24.シルク印刷について

      

前回まで、

大電流経路の設計方法、大電流基板のレイアウト方法の一部を

ご紹介しました。


今回は、

厚銅基板のシルク印刷、シルク文字の配置に関してご紹介したいと思います。


今回の事例は表層銅箔厚が300[um]程度の厚銅基板を例としてご紹介します。


図1に今回の事例の図を示します。

 

 

24図1.png

 


表層銅箔厚が300[um]程度の厚銅基板になると

基板の表面は銅箔がある場所と銅箔がない場所で

大きな段差が出来てしまいます。


よって、

図1の左側の”10”のように銅箔がある場所または、

銅箔が無い場所のどちらか一方の平らな部分でシルク文字を

配置出来れば問題が無いのですが、

銅箔がある所とない所の段差をまたぐように配置したシルク文字は

図1の右側の”10”のように銅箔の表面と側面を沿って文字が

印刷されてしまいます。


そのため、

シルク文字が小さすぎたりすると、

シルク印刷が不鮮明となるケースもございます。


銅箔が有る所と無い所の段差をまたぐようにシルク文字を配置しても

文字が小さすぎなければ、読み取れないほど文字が潰れることはないと

思いますが、対策としては、銅箔がある場所と銅箔がない場所の段差を避けて

どちらか一方の平らな部分でシルク文字を配置することが望ましいです。

 

 



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23.「120A」を流す基板の設計編 (別々の基板に分ける) | ノイズ対策.com

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23.「120A」を流す基板の設計編 (別々の基板に分ける)

      

前回は内層厚銅基板についてご紹介しました。

 

内層厚銅基板は部品の足の間隔が狭い部品を実装でき、

内層で大電流の経路引き回すことが可能と前回ご紹介しました。

 

しかし、

デメリットとして例えば、10[A]流すとことを想定した場合、

外層は最低パターン幅10[mm],内層は最低パターン幅1[mm]となり、

電源パターンを内層から外層スイッチした時に外層も内層と同じ

パターン幅1[mm]で設計してしまうと、外層は銅箔厚35[um]なので

1[A]しか許容することが出来ない配線に10[A]流れてしまうので、

容量オーバーとなり、この経路は発熱やパターンの断線、最悪、基板の発火など、

事故に繋がる危険性があります、とご紹介しました。

 

今回は大電流系統と制御系統を別々の基板に分ける方法で

基板の小型化をする方法を紹介します。

 

大電流系統と制御系統を別々の基板に分けたユニットを図1に示します。

 

今回は1階部分が大電流系統、2階の部分が制御系統としました。

 

それぞれの基板を図の中の一番右側のコネクタで接続させる仕様です。

 

 23_1.png

 


図1:大電流系統と制御系統を別々に分けたユニット

 

この方法を活用すると、制御系統は普通の基板(銅箔厚35[um])、

大電流系統は厚銅基板(銅箔厚300[um])の2種類の基板を製作する必要が

出てしまいますが、役割がはっきり分かれているので、

前回ご紹介した大電流の経路の配線層のスイッチのミスが

防止できるようになるのと、使用できる部品の制約も普通の基板と同じようになります。

 

基板のサイズもそれぞれ役割を分けたことで、コンパクトにする事が可能となり、

場合によっては基板代を抑えることも出来るかもしれません。

 

この方法のデメリットは、各基板間を繋ぐ為には、コネクタやピンヘッダーを

使用しなければいけないことや、2階建てになる分、

ユニットとして高さが出てしまうことです。

 

 



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22.「120A」を流す基板の設計編 (内層厚銅基板) | ノイズ対策.com

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22.「120A」を流す基板の設計編 (内層厚銅基板)

      

前回と前々回は、厚銅基板のパターン幅を工夫することで

基板の小型化する方法をご紹介しました。

 

今回は、今までの話の流れを少し変えて

内層厚銅基板に関してご紹介したいと思います。

 

前回までは120[A]を流すことが出来るように

銅箔厚300[um]外層厚銅基板に関してお話をしてきましたが、

銅箔厚300[um]外層厚銅基板の最小パターン幅とパターン間隔は下記のようになります。

 

銅箔厚=300[um]:パターン幅=0.6[mm]/パターン間隔=0.6[mm]

 

上記のパターン幅=0.6[mm]/パターン間隔では例えば、回路制御用の

100ピンのQFPタイプのマイコンなどは搭載ができません。

 

しかし、どうしても1枚の基板で完結をさせたいという方も居ると思います。

1枚で完結させたい場合には厚銅の層を外層ではなく、内層に設定する方法もあります。

内層厚銅基板の層構成例を図1に示します。

 

 

22_1.png

 

図1:内層厚銅基板の層構成例

 

 

 

図1のような層構成ならば、外層銅箔厚(L1層,L4層)が普通の基板と同じ35[um]なので、

最小パターン幅0.2[mm]/最小パターン間隔0.2[mm]でも問題ありません。

 

よって、図1の層構成では、部品の足の間隔が狭い部品でも搭載が可能となります。

レイアウトのイメージとしては、外層(L1層,L2層)で信号線の配線を完結させて、

内装で大電流の配線をするイメージとなります。

 

この層構成で注意しなければいけないのが、外層(L1層、L4層)と内層(L2層とL4層)の

銅箔厚が異なるので、電流許容値も異なる点です。

内層厚銅基板の層関係図を図2に示します。

 

 

22_2.png

 

図2:内層厚銅基板の層関係図

 

 

 

図1の層構成で10[A]が流れる経路を設計したとします。

外層(L2層,L3層)は1[A/mm]で内層(L2層,L3層)は10[A/mm]となるので

図2のように配線を内層から外層スイッチした時に電流許容値を満たすパターン幅を

設定しなければいけません。今回の10[A]の例だと外層は最低パターン幅10[mm],

内層は最低パターン幅1[mm]となります。

 

この内層から外層スイッチした時に外層も内層と同じパターン幅1[mm]で設計してしまうと、

外層は銅箔厚35[um]なので1[A]しか許容することが出来ない配線に10[A]流てしまうので、

容量オーバーとなり、この経路は発熱やパターンの断線、最悪、基板の発火など、

事故に繋がる危険性があります。

 

また、スルーホールの数も各銅箔厚に対応した数を設置する必要があるので、

内層厚銅基板は大電流の経路を配線しつつ、回路制御用のマイコンなど、

部品の足の間隔が狭い部品も1枚の基板に搭載することが可能となりますが、

場合によっては、大電流が流れる経路層のスイッチの補強などで

基板サイズが大きくなってします可能性があります。

 

 

 

 



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21.「120A」を流す基板の設計編 (大電流が流れる経路の配線方法A) | ノイズ対策.com

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21.「120A」を流す基板の設計編 (大電流が流れる経路の配線方法A)

      

20_1.jpg

図1 簡単な例題回路

 

前回は、図1の回路例でオームの法則に従ってR1,R2に流れる電流値を算出して

R1,R2に必要なパターン幅を決める配線例をご紹介しました。

 

まず、前回ご紹介した基板設計例を図2,図3に示します。

 

今回は、図3の基板設計例を更に小型化する為に、大電流が流れる経路を

配線層を分けて配線をした場合の例をご紹介します。

 

 

20_2.jpg

図2 小型化をする前の基板設計例

 

 

 

20_3.jpg

図3 オームの法則にしたがってパターン幅を決めた場合の設計例

 

 

図3の基板設計例は図2の基板設計例からすでに12[mm]省スペース化をしていますが、

この図3の基板設計例を更に小型化する方法としてPLUSの経路とMINUSの経路を

配線層を分けて配線をします。この時、解説を簡単にする為に、

今回は配線層を切り替える為のスルーホール1個に流せる電流値を10[A]としてお話をします。

※実際のスルーホール1個に流せる電流値は基板の仕様によって異なりますので、

  必ず、スルーホール1個に流せる電流値を確認してください。

 

R1の配線の経路のイメージを図4に示します。

図4の上側の図は基板上側から見た図です。下側の図は基板側面から見た断面図です。

前回はR1の経路に流れる電流80[A]を許容するパターンをL1面だけで設計したので、

パターン幅は8[mm]必要となりました。

 

 21_4.jpg

図4  R1の配線の経路

 

今回はR1の経路をL1面とL2面へ分けて配線することでパターン幅を縮小させます。

R1の経路をL1面とL2面へ分けて配線したイメージを図5に示します。

 

21_5.jpg

図5  L1面とL2面へ分けて配線したイメージ

 

今回の事例は単純にL1面に幅4[mm]の経路、L2面に幅4[mm]の経路を確保して

表裏で合計8[mm]のパターン幅の経路を確保するという考え方です。

注意が必要なところは、今回の事例はR1の経路に流れる電流が80[A]なので

L1面からL2面へ層を切り替える時、必要なスルーホールの数は、

80[A]を許容するスルーホールの数が必要となります。

今回の事例では、層の切り替えのポイントで8個ずつ必要となります。

 

21_6.jpg

 

図6  今回の事例を活用した場合の基板レイアウト

 

 

この大電流が流れる経路をL1面とL2面へ上手く分けて配線をすることで、

今回の事例図6のようにでは図2の時より単純にパターン幅を縮小した分の

24[mm]省スペース化が可能となります。

 

時と場合によりますが、この方法で基板のサイズを小さくする時に活用できると思います。

 

 



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20.「120A」を流す基板の設計編 (大電流が流れる経路の配線方法@) | ノイズ対策.com

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20.「120A」を流す基板の設計編 (大電流が流れる経路の配線方法@)


今回は基板のサイズをコンパクトに設計する為の大電流経路の配線方法をご紹介します。

まず、事例として図1のような簡単な回路の基板を設計するとします。

 

       20_1.jpg

図1簡単な例題回路

 

 

回路全体の電流値は120[A]で回路の中にはR1=400[mΩ]とR2=800[mΩ]が

並列に繋がっています。

 

この回路のメインラインが120[A]なので300[um]の銅箔厚の基板の場合、

1[mm]のパターンに流せる電流が10[A]なのでパターン幅が12[mm]必要となります。


よって、配線のスペースが充分に確保できるのであれば、

R1,R2へのパターン配線は図2のようにそれぞれ12[mm]で配線すれば、

まず問題ないと思います。


 

20_2.jpg

図2 図1の回路の基板設計例@

 

基板を更にコンパクトにする方法としてR1,R2への配線方法をオームの法則に

沿ってパターン幅の必要幅算出して少しずつパターン幅を細くしていく方法があります。

 

図1の回路図では、R1=400[mΩ], R2=800[mΩ]となっていますので、

分流の法則からR1に流れる電流I1=80[A], R2に流れる電流I2=40[A]となるので、

R1の経路で必要なパターン幅は8[mm], R2の経路で必要なパターン幅は4[mm]となります。

 

この時の基板設計例を図3に示します。

 

20_3.jpg

図3 オームの法則にしたがってパターン幅を決めた場合の設計例

 

 

図2の基板設計例ではR1,R2への経路の合計幅が24[mm]に対して、

図3の基板設計例ではR1,R2への経路の合計幅が12[mm]となり、

今回の設計例の比較では単純に12[mm]の省スペース化が可能となります。

 

1点注意しなければいけないことがあります。

枝分かれする前のメインのラインは確実に120[A]を流せる

12[mm]のパターン幅を確保する必要があるので注意して下さい。

 



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19.「120A」を流す基板の設計編 (FETのメタルマスク開口について) | ノイズ対策.com

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19.「120A」を流す基板の設計編 (FETのメタルマスク開口について)


前回はプリント基板の小型化を考慮したタイプの図1のような

表面実装タイプFETの取り付けパッドの設計方法をご紹介しました。

 

19_1.png
 図1一般的な表面実装タイプのFETの形状


今回は表面実装タイプのFETのメタルマスク開口についてご紹介します。


前回、FETの放熱対策をコンパクトにする為に

Drain端子のレイアウト方法をご紹介しました。


コンパクトにする方法は

図2のようなDrain端子に放熱用スルーホールを打つという方法です。 

 

19_2.png

図2 Drain端子に放熱用スルーホールを設置する例

 

ここから今回のテーマの話に移りますが、

今回例に挙げている表面実装タイプのFETのPAD用のメタルマスクは

図3のようにPADと同形状になると思います。 

 

19_3.png

図3 表面実装用FETの一般的なメタルマスク開口


この形状のメタルマスク設計でも特に問題はありませんが、

前回ご紹介したようにrain端子に放熱用スルーホールを打った場合、

同じ開口のメタルマスクを使用するとリフロー工程ではんだ付けをした時に

図4のように放熱用のスルーホールの中を通ってはんだが流れ落ちて

はんだの量が少なくなってしまって実装不良が起こる場合があります。 

 

19_4.png図4 放熱対策用スルーホールからはんだが流れ出るイメージ


この対策として

図5や6のようにメタルマスクの開口やスルーホールの

配置を工夫するとはんだの流れ出し防止に効果的です。 

 

19_5.png

図5 はんだ流れ防止対策をしたメタルマスク開口例

 


19_6.png

図6 はんだ流れ防止対策をしたメタルマスク開口例

 



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18.「120A」を流す基板の設計編 (大電流の経路は太く短く同一面で) | ノイズ対策.com

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18.「120A」を流す基板の設計編 (大電流の経路は太く短く同一面で)


前回は挿入部品タイプのFETの取り付け用パッドの応用設計例を

ご紹介しました。


今回は、プリント基板の小型化を考慮したタイプの表面実装タイプFETの

取り付けパッドの設計方法をご紹介します。


一般的な表面実装タイプのFETの端子配置は図1のような配置となります。


Gate端子とSource端子は部品の足、Drain端子は部品のボディーの直下に

端子があります。

 

18_1.png
 図1一般的な表面実装タイプのFETの形状


大電流が流れる端子はDrain端子とSource端子となるので

パターンの配線のイメージは図2のようになると思います。 

 

18_2.png
図2表面実装タイプのFETの配線例


電源のスタートからDrain端子へ接続する経路を桃色、

Source端子から次の素子へ繋がる経路を青色としました。


今回のポイントはDrain端子のレイアウト方法です。


Drain端子はFETの放熱端子としても機能するので

放熱対策としての周辺にスルーホールを打つことが一般的です。


この対策を実施する上でFETのDrain端子の周辺に

放熱用のスルーホールを設置してしまうと図3のように

スペースを多く消費してしまうケースがあります。

 

18_3.png
 図3放熱対策用スルーホールを設置する例


この放熱対策をよりコンパクトにする為にはDrain端子に

放熱用スルーホールを打つ方法が効果的です。


この方法でコンパクトにレイアウトした例を図4に示します。 

 

18_4.png
図4  Drain端子に放熱用スルーホールを設置する例


今回は表面実装タイプFETの取り付けパッドの設計方法をしました。



次回はこの設計方法の注意点をご紹介します。

 



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17:「120A」を流す基板の設計編 (FET取り付け用パッドの応用設計) | ノイズ対策.com

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17:「120A」を流す基板の設計編 (FET取り付け用パッドの応用設計)


前回はチップ部品の取り付け用PADの応用設計をご紹介しました。


今回は挿入部品タイプのFETの取り付け用パッドの応用設計例を

ご紹介します。


一般的なFETの形状とピン配置は図1のような形状をしています。

 

17_1.png
 図1:一般的な挿入部品タイプのFET


このままのリードの間隔で、プリント基板に取り付け穴を設置して

FETを取り付けても部品実装上特に問題ありませんが、

大電流の経路(Drain, Source)の配線経路がFETの足周辺で細くなって

しまう傾向があります。


特にDrainのリードは部品の中心にある為、

図2のように物理的に細くなってしまいます。 

 

17_2.png
図2:挿入部品タイプのFETをそのまま基板に実装した場合のパターン幅



このDrainに繋がる配線経路を細めない為に、

FETのリードを互い違いに折り曲げて配置することで

図3のように電流の経路(Drain, Source)の配線経路の幅を細めないで

配線経路を確保することが可能になります。 

 

17_3.png
図3挿入部品タイプのFETの足を互い違いに実装した場合のパターン幅

 


今回ご紹介した方法はDrainの端子を図の下側へ曲げた場合ですが、

逆にGate端子、Source端子を下側へ曲げることも可能です。


この方法を検討する際は、部品の足の長さや基板の仕様を確認した上で

基板設計を行なって下さい。

 



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