21.「120A」を流す基板の設計編 (大電流が流れる経路の配線方法A) | ノイズ対策.com

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21.「120A」を流す基板の設計編 (大電流が流れる経路の配線方法A)

      

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図1 簡単な例題回路

 

前回は、図1の回路例でオームの法則に従ってR1,R2に流れる電流値を算出して

R1,R2に必要なパターン幅を決める配線例をご紹介しました。

 

まず、前回ご紹介した基板設計例を図2,図3に示します。

 

今回は、図3の基板設計例を更に小型化する為に、大電流が流れる経路を

配線層を分けて配線をした場合の例をご紹介します。

 

 

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図2 小型化をする前の基板設計例

 

 

 

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図3 オームの法則にしたがってパターン幅を決めた場合の設計例

 

 

図3の基板設計例は図2の基板設計例からすでに12[mm]省スペース化をしていますが、

この図3の基板設計例を更に小型化する方法としてPLUSの経路とMINUSの経路を

配線層を分けて配線をします。この時、解説を簡単にする為に、

今回は配線層を切り替える為のスルーホール1個に流せる電流値を10[A]としてお話をします。

※実際のスルーホール1個に流せる電流値は基板の仕様によって異なりますので、

  必ず、スルーホール1個に流せる電流値を確認してください。

 

R1の配線の経路のイメージを図4に示します。

図4の上側の図は基板上側から見た図です。下側の図は基板側面から見た断面図です。

前回はR1の経路に流れる電流80[A]を許容するパターンをL1面だけで設計したので、

パターン幅は8[mm]必要となりました。

 

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図4  R1の配線の経路

 

今回はR1の経路をL1面とL2面へ分けて配線することでパターン幅を縮小させます。

R1の経路をL1面とL2面へ分けて配線したイメージを図5に示します。

 

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図5  L1面とL2面へ分けて配線したイメージ

 

今回の事例は単純にL1面に幅4[mm]の経路、L2面に幅4[mm]の経路を確保して

表裏で合計8[mm]のパターン幅の経路を確保するという考え方です。

注意が必要なところは、今回の事例はR1の経路に流れる電流が80[A]なので

L1面からL2面へ層を切り替える時、必要なスルーホールの数は、

80[A]を許容するスルーホールの数が必要となります。

今回の事例では、層の切り替えのポイントで8個ずつ必要となります。

 

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図6  今回の事例を活用した場合の基板レイアウト

 

 

この大電流が流れる経路をL1面とL2面へ上手く分けて配線をすることで、

今回の事例図6のようにでは図2の時より単純にパターン幅を縮小した分の

24[mm]省スペース化が可能となります。

 

時と場合によりますが、この方法で基板のサイズを小さくする時に活用できると思います。

 

 



大電流関係



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